不用品回収もやるなんでも屋
いわゆるドキュメンタリー番組が好きで、わざわざ録画してみたりしています。天下国家の政治や経済をとりあげた本格ドキュメンタリーもいいですが、ふだんの生活のにおいがしてくる、地味なドキュメントも、知らない世界を垣間見れる楽しみがあって、興味深いです。この前みた深夜のドキュメンタリーでは、「なんでも屋」が特集されていました。ここ何年かで耳にするようになってきた商売です。うちの郵便受けにチラシが入ってきたりして、近所にお店があるんだなと思ったおぼえがありました。
なんでも屋は、文字通りなんでも依頼を引き受けるので、定まった仕事はないようでした。いちばん多いのが引越しにまつわる仕事。住人が散らかし放題散らかして、ゴミ屋敷になってしまった家から、ゴミなどを不用品回収してきれいに掃除したり、つぶれてしまったお店の備品を、やはり不用品回収して運び出したり。運び出したあとは、不用品回収専門の業者さんやリサイクルショップに持ち込んで、なにがしかのお金に換えて戻ってくるわけです。
現代を象徴するような仕事がときにあって、取材のカメラが同行していました。身寄りのないひとり暮らしのお宅で住人の方が亡くなり、家財道具に引き取り手がないため、その片付けが依頼されていました。作業にやってきたスタッフは、部屋に入ってまず合掌し、家具や洋服などを片付けながら、ときおりカメラに向かって「せつない気持ちになりますよね」と語っていました。すべて引き取り終えると、空っぽになった部屋に向かい、また合掌。ていねいな仕事のやり方が伝わってきて、ドキュメントらしい、いい番組でした。